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「ゆめちから」栽培研究プログラムが目指すもの

日本の小麦の食料自給率は約16%、その中でもパン用小麦の自給率は低く、ほとんどを輸入に頼っています。(2022年 農林水産省調べ〈カロリーベース〉)

強力小麦は品種改良の歴史が浅く、また高温多湿の環境を苦手としているため日本では育ちにくいとされてきました。

そんななか、研究され生まれたのが「ゆめちから」という品種です。高品質で安定した収穫ができるため、広い地域での栽培が期待されています。

日本の小麦生産を増やし、日本の小麦で作ったパンを広めたいという、「ゆめ」に学生たちが挑戦します。

プログラムの概要

北海道で生まれた国産小麦「ゆめちから」を学校で栽培し、パンをつくることができるのか。

参加する学生たちが、学校でプランターを使って「ゆめちから」を栽培します。

高品質な小麦とは、収穫量やタンパク質含有量が多いことがあげられます。高品質な小麦を栽培するために、生育状況の観察、データの分析、実験を行い、最適な栽培方法を研究していきます。

また、栽培した小麦を使用して、パンをつくり、みんなで食べる。

自分で、自分と自分以外のもう一人の食べ物をつくる経験を通して、日頃食べているものが、どこから来て、誰によって、どのようにつくられたのかを意識し、人との繋がりの中に生きている自分を発見するプログラムです。

国産小麦「ゆめちから」について 	「ゆめちから」の「ゆめ」~日本の小麦栽培の現状~

日本の食料自給率は、近年40%弱で推移しています。これは、日本で食べるものの60%以上を輸入に頼っているということ。なかでも小麦の自給率は約16%と低く、パン用小麦ではさらに低くなります。(2022年 農林水産省調べ〈カロリーベース〉)強力小麦は、比較的寒冷で乾燥した気候に適していますが、日本で収穫されているパン作りに適した強力小麦の多くは春に種をまいて、梅雨になる前に収穫する“春まき”の品種です。
しかし、“春まき”の小麦は収穫時期が梅雨にあたりやすい日本では、不利な性質をもっています。
雨が多く蒸し暑い時期には、植物の病気や、実が穂についたまま発芽してしまう穂発芽という現象が起きやすくなります。穂発芽が起きると、デンプンやタンパク質が分解されてしまい、小麦の品質が低くなってしまいます。
おいしいパンを作るには、安定した収穫量が確保できる品質の高い強力小麦が必要です。不利な性質を乗り越えるため、秋に種をまき、梅雨の前に収穫できる“秋まき”の品種で、病気や穂発芽などに強く高品質の強力小麦として生まれたのが「ゆめちから」です。

「ゆめちから」の「ちから」~国産小麦「ゆめちから」の開発物語~

日本でパン用の小麦を普及させるため、農研機構 北海道農業研究センター(前職)の西尾善太さんらは、日本の気候に合う“秋まき”の強力小麦を品種改良する研究に取り組んでこられました。成熟が早く冬の寒さに強い特性を持つ品種と、超強力の特性を持ちパンに適した小麦の系統の交雑種に、タンパク質含量が豊富で丈夫な品種を掛け合わせたところ、“秋まき”で高品質な超強力小麦ができあがりました。
さらに、これまでの日本の品種にはない、病気に強い性質があり、雨にも比較的強いため、広い地域で栽培できる可能性を持っています。
その品種は、「国産パンを広げたい」という「ゆめ」に「ちから」を与える意味を込めて、「ゆめちから」と名付けられました。
生産者の皆さま、行政、お客さまと私たちPascoがともに取り組むことで、食料自給率の向上への「ゆめ」が実現する「ちから」はより強くなっていきます。