去年の9月から一年間栽培研究に挑戦したみなさま、研究お疲れさまでした。
そして、これから研究を始めるみなさま、よろしくお願いします。
さて、7月末に収穫を終えた、北海道美幌町のゆめちから。
今年の収穫の出来はどうだったのか?農家さんに聞いてきました。
まずは今年の施肥量について。ブログで紹介させていただいた農家さんの施肥は次のように行われていました。
<元肥> 9月19日 BB858CU1肥料 70kg/10a
(窒素量で言うと5.6kg/10a、22.7g/プランター)
※BB858CU1肥料についてはこちらを確認してください
http://www.hiryou.hokuren.or.jp/cgi-bin/bin/xMeigara_Detail.cgi
※g/プランターはゆめちから栽培研究プログラムで使用しているプランター(0.4m2)当たりの換算量
<追肥1回目> 4月21日 硫安 40kg/10a (窒素量で言うと8.4kg/10a、34.0g/プランター)
<追肥2回目> 5月24日 尿素 15kg/10a (窒素量で言うと6.9/10a、28.0g/プランター)
施肥量については、毎年前年度のデータをみながら収穫量が少なかったら、
少し追肥の量を増やしてみたりと、少しずつ調整して決めているそうです。
そして、気になる収穫量は、
<収穫量>
整粒重量(粒を選別した後の重量) 25,811kg
栽培面積 326a
10a当たり収穫量 792kg/10a (3.2kg/プランター)
タンパク含有量 13.8%
今年は7月中ほぼ雨が降らない時期があったり、例年になく暑かったりと気候の面で、
小麦の出来を不安視する人も多い年でした。
ただ、実際に収穫してみるとかなり良い出来だったようです。
農家さんの話によると、いつもの年の2割増しくらいとのこと。
タンパク含有量もしっかりゆめちからの基準内。
「広い畑で小麦を育てていると、やっぱり天候の影響がすごく大きいんだよね。
天候が良い時はやっぱりよく穫れる。
自分の栽培技術も大事ではあるけれど、それは要因の2〜3割くらいかもしれないね」農家さんは少し照れながら語ってくれました。
今シーズンの美幌町の小麦畑、雨が少ないけれど晴天が多い気候と農家さんの栽培技術の組み合わせで、豊作に恵まれた年となりました。
収穫後の畑には、堆肥とライムケーキ(ビート糖精製過程に出てくる石灰分)をまいた後に緑肥が育てられています。
良い小麦を与えてくれた畑に栄養補給です。
次のシーズンのゆめちからは、畑を変えて9月末頃に播種予定。
しばしの休息を挟んで、また新たな小麦栽培が始まります。