こんにちは、北海道の美幌町で「さいこうファーム」という農園をやっている吉田です。今シーズンも引き続き北海道の農家さんが栽培しているゆめちからの様子を皆さんにお届けします!みなさんの学校のゆめちからとぜひ比較してみてください。そうそう、農家さんに質問などがあればそれもコメントくださいね。
<美幌町について>
北海道の北東部、流氷が訪れるオホーツク海に面したオホーツク地方にあるのが美幌町です。
人口1万8千人くらい、小麦、じゃがいも、ビートの畑作と呼ばれる農業が盛んです。
にんじんや玉ねぎもたくさん作っていて、どちらの出荷量も全国の市町村で10番以内に入るんですよ。
みなさんの食卓に並ぶ北海道産のにんじんや玉ねぎも、もしかしたら美幌町のものかもしれません。
そうそう、最近では美幌産のじゃがいも「サッシー」を使ったポテトチップスも販売されているので、見かけたらぜひ食べてみてください!
<農家の種まきはGPS制御>
昨シーズンの収穫は7月29日、そこから一月半後の9月16日に今年の播種が行われました。みなさんのゆめちからはどのように播種しましたか?
北海道の農家が種まきする面積は数ヘクタール(1ヘクタール=10,000平方メートル)に渡ります。
なので、トラクターを使って作業します。
大量のゆめちからの種子を積み込んだプランターという機器をトラクターに装着し、引っ張って走ることで一気に種をまきます。
種の積み込みは人力なので少し大変ですが、播種自体はあっという間に終わってしまうんですよ。
特に最近のトラクターにはGPSによる自動制御機能が付いているんです。
そのため、畑に入ってスイッチをポチッと押すと、あとは自動でまっすぐ種まきしてくれます。乗用車の自動運転をCMで目にする機会も増えてきましたよね。
実は農業用トラクターはすでに実用化されているんですよ!
▲トラクターの後ろに付いているのがプランターです
▲プランターの中には消毒されたゆめちからの種子がたくさん
▲畑にまかれたゆめちからの種
▲トラクターの屋根についている白い機械がGPSの受信機です
<今シーズンの元肥は?>
ゆめちから栽培研究プログラムに参加しているみなさんは、ゆめちからをより良く栽培するために施肥の量や方法について工夫していますよね?
長年小麦の栽培をしてきている農家さんでも毎年工夫を重ねるんです。
これまでの収穫量、今回使う畑の状態、さまざまな要素を考慮して、畑に入れる肥料を決めていきます。
観察の協力をしてくれている農家さんでは、今シーズンの施肥は下記の配合の肥料を
10アール(1アール=100平方メートル)あたり60キログラム散布することにしたそうです。
(肥料成分)
・アンモニア性窒素 10%
・く溶性リン酸 15%
内水溶性リン酸 8%
・水溶性加里 7%
・く溶性苦土 3%
窒素量に換算すると10アールあたり6キログラム。皆さんの施肥計画と比較してみてくださいね。
さぁ、いよいよ今シーズンもゆめちから栽培スタートです。
2022年参加校の皆さんのブログも楽しみにしています。
これから一年間、よろしくお願いします!北海道の農家の小麦栽培について質問がある人はぜひコメントくださいね。